
フッ素樹脂加工
焦げ付きや食材がこびりついてしまうのを防ぐために、表面に加工を施している調理器具があります。
この加工で最も多く用いられているのがフッ素樹脂加工でしょう。
「テフロン加工」と同意と思われている方が多いと思いますが「テフロン」はアメリカのケマーズ社が開発した名称なので、同社が作ったものにしか使えません。
フッ素樹脂加工には、大理石を混ぜた「マーブル・コート」や人工ダイヤモンドを混ぜた「ダイヤモンド・コート」、チタンを混ぜた「チタン・コート」と、バリエーションが数々あります。
それぞれフッ素加工だけでははがれやすく、尖ったものの衝撃に弱いデメリットをフォローするために開発されたもので、強度を増しているのが特徴です。
フッ素樹脂加工が施されている器具は強火での調理ができませんが、ガスやIH両方で使える汎用性も魅力の一つです。
磁器やガラス線維を用いたコーティング
加熱調理器具の表面加工には、お茶碗のような器を構成する磁器繊維をコーティングしたセラミック加工や、ガラス繊維をコーティングしたホーロー加工があります。
どちらも、表面がすべすべしているので焦げ付きにくく、フッ素樹脂加工より高温調理(フッ素樹脂の場合280度程度、セラミックは400度ほど)が可能な点、耐久性が高い点が優れています。
一方で、陶器やガラスのコーティングであるため衝撃に弱く、落としてしまうと表面にヒビが入り割れてしまうデメリットがあります。
フッ素樹脂加工製品は油をひかなくても使えるメリットがありますが、セラミックやホーローの場合は、油をひかないと食材がくっついてしまう点に注意が必要です。